2025年 年頭のご挨拶 及び 経営指針:「傍」を「楽」にする 名西
新年おめでとうございます。
平素より名西株式会社の事業に対しまして、格別のご理解を賜り厚く御礼申し上げます。年頭にあたり、ご挨拶申し上げます。
昨年は、能登半島地震、南海トラフ地震臨時情報の発表に加え、台風・豪雨による被害も各地で発生し、自然災害の脅威をより一層強く感じた年でした。
そのような状況の中、私たち名西株式会社の社員一同は、どこまでも
「謙虚にして驕らず、感謝を忘れずに努力を重ね、人格・品格の向上に努め、社格を高める」。
ことに邁進してまいります。
そして、このような混迷の時代にこそ、「経営観・職業観を再定義」する時であると感じております。
私たち人間は、大きな失敗や挫折を経験すると、自信を失い、それまで信じてきた価値観や信念、生き方を否定してしまう事もある生き物です。
そして、自信を失った人間は、世間の大勢の動きや権力者の示す価値観や信念に盲目的に従うようになってしまいます。
それは、国も同じです。我が国も、バブル崩壊という経済的挫折を経験し、それまで永きに渡り貫いてきた「社会貢献」という素晴らしい職業観や経営観を否定し、グローバリズム、つまり市場原理・競争原理・資本原理に基づく新たな職業観・経営観を取り入れてしまいました。
それは、社会貢献とは逆の価値観。
より多くの富を得る事のみが成功という価値観であり、富を奪い合う競争の世界。
その価値観が行き過ぎた結果、「今だけ・自分だけ・お金だけ」という価値観がこの世界に蔓延してしまいました。
経営観おいては「目先の利益の追求・利益の最大化」のみに主眼が置かれ、結果として不正行為や無謀な膨張経営など、未来を犠牲にするような愚行が横行しています。
職業観においても、「働く」とは苦役であり、「楽してどれだけ儲けるか」に傾倒している感があります。この行き過ぎた価値観が、未来を犠牲にし、働く事の本当の意義や喜びを奪い、他人への無関心を増長させ、人を信じる力まで奪ってしまっているのではないのでしょうか?
私たち人間は、未来に生きる生き物です。
それは、より良い未来を創る責任があるという事でもあります。
故に、今こそ、この国が永きに渡り、信じてきた経営観・職業観を取り戻す必要があるのです。
そう、「社会貢献」という崇高な価値観です。
近江商人の経営哲学には「経営・労働を通じて社会貢献をし、利益を得たのであれば、それはより大きな社会貢献をせよとの天の声である」という考え方があります。
同様に、「働くとは、傍を楽にする事」。という素晴らしい職業観もあります。
「傍」とは社会の事。「楽」とは幸福の事。
そして、私たちの人生で、最も身近な社会とは、「今、目の前にいる人」です。
つまり、経営とは、働くとは、「目の前の人を幸せにする事」なのです。
この社会貢献を軸とした経営観、職業感こそが、未来に光を灯し、事業に永続性を生み出すと私たちは深く信じています。
この、我が国に古来より伝わる、誇りある経営観・職業観を唯一の拠り所に、これからも迷わず歩いていきます。2025年 年頭にあたり、覚悟と想いをお伝えさせて頂きます。
名西株式会社 代表取締役 朝比 美和子